柏原高校美術部1年生の近藤春佳さん(16)=春日中出身=がこのほど、姫路市で行われた「第44回県高校総合文化祭」の美術工芸部門絵画の部に出品した油彩画が特選に輝いた。県内各校から出品された181点の中の上位11点に贈られる栄誉で、来年11月に滋賀県で行われる近畿高校総合文化祭に作品を出品できる権利を得た。「制作中は先生がいろんなアドバイスを下さり、描くのに熱中して夜遅くなったときは家族が送り迎えをしてくれた。周りのサポートがあってこその受賞。感謝したい」と話していた。
F50号(1167×910㎜)の大作。約1カ月かけて描いた。
特選受賞作品のモチーフは同居している祖父、信夫さん。秋の農繁期、玄関口でビールケースをいす代わりに腰を掛け、一息ついている様子を描いた。
「作業服のしわや陰影はうまく描けたかなと思うが、ほっとした表情を表現するのが難しかった。農家らしく無骨な手指になるよう気を配った。油絵らしく、分厚いタッチを残すことに苦労した」と振り返る。
物心ついた時から絵を描くことが好きで、漫画やアニメのキャラクターをアレンジしたものをよく描いていた。中学時代も美術部に所属し、油絵は、高校に入ってから学んだ。特選に選ばれた油彩画はまだ2作目の作品という。
「油絵は、特に遠近感や奥行き感を表現するのが難しい。これからはそのようなモチーフを意識的に描き、レベルアップしていきたい」と抱負を語っていた。