2021年3月29日(月) | by 柏陵ウェブ編集部 コメントする

 柏原高校美術部の3人が、「第32回読書感想画中央コンクール」(全国学校図書館協議会など主催)の県大会で優秀な成績を収めた。1年生の吉野優美さん(山南中出身)が最高位の優秀賞を受賞し、全国大会でも奨励賞を獲得。1年生の時から応募を続けていた3年生で部長の瀬川晴仁君(春日中出身)は優良賞に輝き、1年生の岡村美乃里さん(丹南中出身)は佳作に入った。
 本を読み、感動した世界観を絵で表現することにより、児童生徒の読書力、表現力を養い、読書活動を振興することを目的に行われている。今回は全国5889校から61万3807点の応募があった。
 吉野さんは、指定図書で、沖縄を代表する伝統工芸の染物「紅型」について書かれた「よみがえった奇跡の紅型」(中川なをみ著)を読み、「出会い」のタイトルで作画。幾人もが苦悩にもまれながら伝え続けた紅型の魅力を表現しようと、淡いピンクの染物を階調豊かに描いた木版画の原版を中央に配し、その周囲に本物のナンテン(植物)やゴム手袋、布、アルミ箔などを貼り付けるなど、絵画の枠にとらわれない作風で本の世界観を表現した。
 「うれしいよりも驚きの方が大きい」と今回の受賞の感想を口にし、「賞を励みに、これからも全力で作品作りに挑みたい」と話している。
 瀬川君は指定図書「王の祭り」(小川英子著)を読み、織田信長とエリザベス女王の2人が同じ時代に生きていたことに感動し、「日本とイングランド 二つの世界をつなぐ理想郷」と題した作品を描いた。「自分なりに良く描けたと思っていたので、受賞できて良かった」と喜んでいる。
 岡村さんは自由図書「一瞬を生きる君を、僕は永遠に忘れない。」(冬野夜空著)から、「君と見た星空」と題して、天の川をはさんで立つ若い男女を描いている。「どの場面を描くかはすぐに決まったが、構図や描き方に苦労し、何度も試し描きをした」と振り返った。

(丹波新聞)

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