柏原高校で9月22~26日、大学、短大、専門学校などの教員の模擬授業を通し、自身の進路の参考にする「進路探究WEEK」があった。1、2年生が約30校の中から、興味関心がある分野を2~4つ選び、講義を受けた。
大阪音楽大学で作曲の仕方などを教えている作曲家、サウンドクリエーターの足立知謙特任教授(同校47回生)は、「ヒット曲の秘密を解き明かせ!~分析から作曲へ、音楽の新しい扉を開こう」と題し、42人の生徒に講義。コード(和音)を「人の感情をコントロールする道具」とし、思い通りに〝道具〟を操る作曲家の技術の一端を紹介した。
トニック(C、Am、Em)は安定、ドミナント(G、Bm)は不安定、などと各コードが感情のような響きを持っているとし、「曲の中で物語を作る」と述べた。「Gで作曲すると不安、いらついた感じになる。幸せな歌詞に悲しいコードを乗せるとミスマッチになる」と説明した。

Mrs.GREEN APPLEの大ヒット曲「青と夏」のコード進行を分析。サビの部分が、ヒット曲の黄金律と言われる、ヨハン・パッヘルベルの「カノン」で用いられているコード進行「カノン進行」を踏襲していると解説。「カノン進行」は、あいみょんの「マリーゴールド」などにも使われているとし、「『学ぶ』は『まねぶ』。カノン進行などコードをまねてみんなも曲作りを」と呼びかけた。
ギター部の吉田すず佳さん(2年、篠山中出身)は「コードの意味をくみ取って演奏したい」と言い、森鼻愛生さん(同、柏原中出身)「全くコードを知らなかったけれど、作曲家がどういう意図で使うかが分かり、楽しかった」と満足していた。
