2025年7月16日(水) | by 本部サイト編集 コメントする

自転車優先の道路整備 国も個人も高い環境意識

 デンマークを訪れてまず驚いたのは、自転車の利用が非常に盛んであることです。特に首都コペンハーゲンでは、自転車専用レーンや信号がしっかりと整備されており、通勤や買い物など日常の移動手段として広く使われています。スーツ姿の会社員や子どもを乗せた親など、たくさんの人が自転車を利用していました。自動車よりも自転車を優先するインフラの整備は、日本とは大きく異なります。
 次に驚いたのは、現金をほとんど使わない社会であることです。多くの店やカフェではクレジットカードやモバイル決済が主流で、現金が使えない場所もあります。少額の買い物でもキャッシュレスが当たり前になっており、支払いがとてもスムーズです。

散髪屋さんは現金
 一方で、決済端末が壊れていることが多いため、現金を持っておく必要もあります。
 また、なぜか散髪屋さんでは現金が必要です。散髪屋に行った時にカードしか持っていないと言うと、銀行で現金を下ろしてこいと言われました。ちなみに散髪は1回5000円で髪を切るだけです。頭は洗ってくれません。そもそも頭を洗う場所が散髪屋さんにありません。
 意外だったのは、街の清潔さに対する印象です。デンマークは清潔なイメージがありますが、実際には歩道にタバコの吸い殻が多く落ちている場所がありました。特に駅前やカフェの周辺では目立ち、少し残念に感じる場面もありました。さらに、物価の高さにも驚かされました。昼食でも5,000円近くかかることがあり、日用品や交通費も高めです。

 

デンマーク自転車専用道路
首都コペンハーゲンの自転車専用レーン

浴槽はぜいたく品
 デンマークは日本と比べ、環境への取り組みが非常に進んでいます。日本では近年、環境意識が高まりつつありますが、デンマークほど環境政策が進んでいるわけではありません。デンマークは再生可能エネルギーの導入やエコデザインなどに関する国民の関心が非常に高く、そこが日本との大きな違いだと思います。
 私の今の家に2つの照明がある部屋があります。その部屋で私が2つ照明をつけてレポートを書いていると、ホストファーザーは必ず1つ照明を消して部屋を出ていきます。また、前の家ではシャワーは5分でお湯が水に変わるように設定されていました。シャワーの時間より歯を磨いている時間の方が長いくらいです。浴槽はぜいたく品だそうです。
 さらに、リサイクル文化が定着しており、空き缶や洋服をある一定以上リサイクルするとお金がもらえます。日本のSDGsランキングは世界18位で、デンマークは世界3位です。国の機関だけでなく個人が環境に気を遣っている印象です。

◆国際ロータリー青少年交換プログラムで、昨年8月からデンマークに留学している柏原高校2年生の竹内皓明さん(丹波市青垣町小倉)に、現地の学校や街の様子をレポートしていただきます。3回にわたり紹介します。

(丹波新聞)

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