茶道技能などの修練を目的にこのほど神戸市で開かれた、県高校文化連盟茶道部門が主催した県大会のテーマコンクールで、柏原高校茶道部の足立優渚さん(1年、氷上中出身)の作品「めぐる縁―お茶で出会うあなたと私」が最優秀賞に輝いた。また、同大会の創作和菓子デザインコンクールで、同部の波多野花歩さん(3年、丹南中出身)の作品「からくれなゐ」が優秀賞に選ばれた。同校によると、同校生徒が両賞を受賞するのは初めて。
点前などを通じ、技能や心の修練に励み、各校との交流の機会にする大会。同校は当日、出場しなかったが、事前に両コンクールに作品を応募していた。
足立さんは、作品に茶道の“一期一会”を表現したと言い、「茶道部に入って顧問の先生や先輩、同級生と縁ができた。作法を通じて同級生たちの新たな一面に出合えるという思いを込めた」と話す。
高校に入ってから茶道を始め、その魅力を「毎回、同じお茶の味は再現できないし、かけがえのない時間。そういうところから日本文化を学べる」と語る。
波多野さんがデザインした和菓子は、川がもみじの葉で赤く染まっていく様子を表現した。川をイメージした部分に、もみじの葉をかたどって乗せ、丹波栗の“栗あん”を包んだ。受賞後、和菓子店、明正堂(柏原町柏原)がデザインをもとに和菓子を作った。
好きな百人一首の句「ちはやぶる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは」から着想を得た。「茶道を通じ、周囲と協力することや、相手を思いやる心が芽生えた。これからも続けられたら」と話している。

