2023年7月26日(水) | by 柏陵ウェブ編集部 コメントする

 柏原高校ワンダーフォーゲル部(47人)の男子チームが、6月10、11の両日に氷ノ山で開かれた県高校総体で11年ぶりの優勝を果たし、8月7日に北海道で開幕する全国大会(インターハイ)への出場を決めた。部内で選ばれた4人が出場し、テント設営の審査や天気図作成などの筆記試験、タイムレースを含む登山行動など、多岐にわたる項目を競った。体力や持久力に秀でたメンバーをそろえた柏原は、とりわけ登山行動で他校を引き離した。

 上田倖生主将(3年、丹南中出身)、栗田耕一さん(同、篠山中出身)、宮城駿哉さん(同、氷上中出身)、余田温さん(2年、市島中出身)。いずれも中学時代は運動部に所属していたメンバーで、県総体前に同校の裏山を登るタイムを計って選ばれた。
 県総体には20校が出場。初日は、テント設営の審査や山登り装備のチェック、炊事があったほか、天気図作成や医療関連など、山における知識を問う筆記試験があった。事前に用意した、翌日の登山の計画書も審査された。
 4人で計60kg以上のザックを背負って山に入る2日目は、山を縦走し、一部区間ではタイムを競うレースがあった。縦走中の通過時間や天気、コース概況などを記す「行動記録」の審査などもあった。
 他校を圧倒したタイムレースは、上田主将が常に先頭に立ち、ペース配分を考えながら3人を引っ張った。上田主将は「4人とも山の登り方が違う。みんなを信用した」と振り返る。
 普段は、厳しい環境となる夏山での登山を想定した練習を行っており、砂を詰めたペットボトルをザックに詰め、1人18kgを背負って裏山を登っている。同部顧問の辻野彰一さんは、「今年のチームは4人とも体力があるメンバーがそろっている」と語る。
 上田主将は、大会には出場しなかった同部メンバーの支えが、好成績につながったと語る。事前に準備する書類作成を手伝ってくれたり、山での練習の装備を準備したりしてくれたという。「みんながいなかったら、この成績はなかった」と感謝する。

 全国大会は、初の山域となる旭岳や十勝岳などで開かれる。上田主将は「相当、レベルが高い戦いになる。6位入賞以上を目指す」、栗田さんは「課題は知識面。準備をしっかり整えたい」、宮城さんは「気を抜くことなく、特に知識の審査で減点がないようにしたい」、余田さんは「北海道に行く機会は少ない。満足する結果にしたい」と意気込んでいる。
 男子チームは、9月に開かれる近畿大会の出場権も獲得した。女子チームは3位に入る健闘を見せたが、惜しくも近畿、全国の両大会への出場権を逃した。

全国大会に出場するワンダーフォーゲル部
全国大会に出場 ワンダーフォーゲル部 余田さん、栗田さん、上田主将、宮城さん

(丹波新聞)

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