2022年9月04日(日) | by 柏陵ウェブ編集部 コメントする

 柏原高校が、特色ある学びの実現に向けた文部科学省の「新時代に対応した高等学校改革推進事業(普通科改革支援事業)」の指定校となった。全国で19校、県内では御影高校との2校が指定された。県教育委員会は、柏原高校における2024年度の新学科設置(予定)に向け、「知の探究コース」の改編を進めていくとしている。
 文科省は、「高校生の多様な能力や適性、興味や関心などに応じた学びを実現することが必要」と考えており、昨年1月の中央教育審議会答申等においては、新時代に対応した高校教育の在り方について、高校の普通科改革を巡り、生徒が多様な学びに接することができるように教科横断的な学びを進める重要性が示された。
 これらも踏まえ、昨年度末に公布された学校教育法施行規則等の一部を改正する省令などにより、従来の普通教育に特色や魅力を加えた「学際領域に関する学科」や「地域社会に関する学科」などの新学科を設置可能とした。

 柏原高校は、同事業におけるスローガンを「地域力を活用した、『多様な価値観を共有する人材』を育成する教育課程の開発」と掲げ、知の探究コースの改編に取り組む方向性や内容として、▽文理融合型の課題探究を軸とした教育課程または、地域の教育資源を活用して地域課題の解決に取り組む学びを軸とした教育課程を編成する▽地域の行政機関や事業者、地域活性化に向けた取り組みを展開している団体などとの連携協力体制を整え、その連絡調整を行うコーディネーターを配置する―ことなどを挙げている。また、「探究」の科目を深化させるため、現在の3単位から7単位に増やすことなどを検討している。
 同校の大垣喜代和校長は、「わが校のミッションは、地域を支える人材と全国、世界で活躍するリーダーの育成。それを実現するためには、主体的に物事に挑戦し、多様な価値観を理解して協働できる、また、地域課題解決に寄与する生徒を育てることが大切」とした。
 文科省は、今年度から設置が可能となるこれら新学科の設置に向けた検討などを行うための高校を指定し、支援することにした。

(丹波新聞)

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