2022年8月04日(木) | by 柏陵ウェブ編集部 コメントする

 若年層に献血への理解を深めてもらおうと13日、柏原高校で、3年生(237人)を対象とした献血セミナーが開かれた。兵庫県赤十字血液センター豊岡出張所の職員が、血液の役割や献血の必要性などについてクイズを交えながら分かりやすく伝えていた。要旨は次の通り。
 体重の約13分の1が血液で、60kgの人だと約4600mL(以下、mL)が流れていることになる。3分の1の血液を失うと、生命に危険が迫る。
 輸血は8割以上ががんの治療に使われる。けがの治療に使われるのはわずか3%。
 血液には生きている細胞が入っているので長期間、保存できない。有効期限があり、赤血球で21日間、血小板で4日間、血しょうで1年間。
 400mLの献血をした場合、再び献血ができるのは男性で12週間後、女性で16週間後。年間で献血できる量は男性で1200mL、女性で800mLと決まっているので、継続的に献血に協力してほしい。
 輸血に使う血液に代わるものはない。現在の科学ではまだ、人工的に血液をつくることはできない。人の血液は人の体の中でしかつくることができない。1日に約3000人が輸血を必要としている。1日に約1万4000人の献血の協力が必要だ。いつ何が起きるか分からないので、もしもの時に備えて血液の在庫を常に確保しておかないといけない。10~30代の若年層の献血可能な人口は、2015年で3273万人だったが、2030年には約500万人減るとされている。
 献血ができる場所は、公共施設や企業に赴く献血バスや、県内7カ所(神戸、尼崎、西宮、明石、姫路など)にある献血ルームがある。献血は200mL全血献血であれば16歳からできる。400mL全血献血は男性で17歳から、女性で18歳から。血しょうや血小板の成分献血は男女共に18歳から。献血は16~69歳の健康な人であれば体への影響はほとんどない。献血にかかる時間は受付から採血後の休憩まで400mL全血献血で約40分。針を刺している時間は10~15分ほど。
 一歩踏み出して、血液を待つ患者さんに温かいご協力を。皆さんには人の命を助ける力がある。

(丹波新聞)

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