柏原高校美術部(足立千夏部長)の6人が、福知山高校が行っている「アフター大河バトンプロジェクト」に参加し、昨年2月まで放送されていたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」をテーマに、柏原高校内の教室で黒板アートを制作。黒井城跡山頂の夕景を、縦1.2m 横7.2mのパノライズ豊かな階調で写実的に描いた。
モチーフは、新3年生のクラスメートが1年生の時に撮った黒井城跡山頂の夕景。「麒麟がくる」が丹波市内にもたらしている影響を探ることをテーマにした授業の中で黒井城跡に登り、夕陽のまぶしい斜光が差し込む山頂で、男女2人の生徒が太陽に向かってたたずむ情景をパノラマサイズで写している。
6色のチョークを砕いて粉にしたものをそれぞれ水で溶いて絵の具とした。深い緑色の黒板をキャンバスに見立て、刷毛で大まかに塗った後、軍手をはめた指先でこすり落として、景色の陰影を付けるなどして描いた。一日約3時間、延べ1週間かけて制作した。
福知山高校は、光秀と市民が「麒麟」にまたがり、過去から未来へのつながりを表した黒板アートを制作した。同校は、大河ドラマで観光に一過性の効果が出た後の「アフター大河」に着目。「せっかく盛り上がった地域の取り組みを、大河ドラマ終了後も生かしたい」「大河で盛り上がった地域が日本中にあり、バトンを渡すように広がっていけば」と考え、同プロジェクトを企画した。
柏原高校美術部員らは、福知山高校の誘いに対し、「面白そう」と二つ返事で快諾。初めての黒板アートに挑戦した。
足立部長らは、「絵は色を重ねて描いていくが、黒板アートはまるで逆。消していきながら描くという手法は新鮮だった。6色でも色彩豊かに表現ができ、満足のいく作品に仕上がった」と喜んでいる。新入生の歓迎の意味を込めて4月末まで展示している。
今後は、SNS(会員制交流サイト)上で、福知山高校の作品と出来栄えを競う黒板アート対決が投票で行われる。
6人は次の皆さん。
足立千夏(3年、氷上中出身)、岡村美乃里(同、丹南中出身)、〓野優美(同、山南中出身)、土田さくら(同、春日中出身)、近藤春佳(同、同)、足立瑞希(2年、青垣中出身)