2021年12月30日(木) | by 柏陵ウェブ編集部 コメントする

 和栗の最高級品として知られる「丹波栗」産地の丹波市で19日、市民ら291人がオンラインで同時に丹波栗のモンブランを食べ、「オンラインで同時にケーキを食べた人数」の新ジャンルで、初代「ギネス世界記録」を達成した。
 丹波栗を通し丹波市をもっと有名にしたいと考えた市内3高校生の思いに市民が応え、丹波栗の里で世界記録が生まれた。

「高校生を誇りに思う」 ギネスチャレンジ 参加者から激励続々

 「高校生が創る未来への架け橋プロジェクト」。「世界一巨大なモンブランを作り、食べる」企画を、コロナ禍の時世に合わせ、オンライン開催とし、「同時に食べた人数」に変更した。
 審査から発表までに30分以上かかり、この間に丹波の森公苑会場にいた高校生が1人ずつあいさつ。参加者からの温かな激励の言葉がスクリーンを埋め尽くし、静かな感動が広がった。
 衛生班の佐坂なぎささん(柏原2年)は「いろんな人の願いをかなえるのは大変だったけれど、達成できてうれしい」、材料調達班の稲川詩音さん(氷上西2年)は、市民の応援に「温かいまち。誇らしいと感じる。貴重な経験を生かしたい」と話した。ホールの外で受付係をした機械班の原鷹晃君(氷上2年)は、「途中参加だったけれど、みんなが教えてくれて達成できた」と仲間に感謝していた。
 参加者からは、「高校生を応援したいと思った。とても感動しました!こんなにおいしいモンブランを食べたのは初めてでした!」「市内の3高校生が力を合わせて企画されたことに感動しています!この経験を生かして下さい」「高校生が主体となり人と人、地域を繋ぐイベントを達成したことをとても素晴らしいと思います」「ギネス記録認定より何倍も大切なことを学んだと思います。あなたたちを誇りに思います」とのメッセージが相次いだ。参加した児童は、「私も大きくなったらこんなことに挑戦したいです」とつづった。
 前例のないギネス記録への挑戦。455人がウェブ会議アプリ「Zoom」で参加し、谷垣香澄さん(柏原2年)の「3、2、1、パクっ」の合図に合わせ、丹波栗のモンブランを頬張った。大ホールの舞台壁に、パソコン、プロジェクターを11台並べ、自宅などでモンブランを食べている参加者の姿を投影するとともに、スマートフォンでパソコンの画面を動画撮影した。動画などを確認したギネス世界記録公式認定員が「291人が同時に食べた」と認定。認定証を生徒代表に手渡した。
 統括リーダーの酒井歩君(氷上3年)は、「僕らだけではできないことを、多くの方に協力してもらい、成し遂げられた。最善を尽くし諦めなかったら目標は達成できることを学んだ」と喜びを語った。
 ギネス世界記録公式認定員の桐村和由さんによると、「合図と同時に食べる」がルールで、フライング、遅れた人は失格とした。ケーキを見せながら食べる必要があったが、見えない人も失格としたという。前例がない挑戦で、規程で「100人」が記録認定の最低ラインだった=2月6日号で特集。

(丹波新聞)

コメントをどうぞ


CAPTCHA