2021年10月29日(金) | by 柏陵ウェブ編集部 コメントする

 

 柏原高校が、生徒の進路決定の一助になればと、9月27日~10月1日の期間、各分野で活躍している大学教授ら約60人を同校に迎え、1・2年生(計439人)が講義を受ける講座「進路探究WEEK」を開いた。約20年前から続く講座で、初日の27日には、同校出身で東京大学の平田岳史教授(柏原町柏原出身)や、神戸大学の秋末敏宏教授(春日町松森出身)をはじめとする8人の講師が8教室でそれぞれ講義した。
 平田教授は生命科学の分野で講義。地球の歴史や気候変動などについて話を進め、研究することの楽しさを伝えた。
 平田教授は、「現在、地球温暖化ばかり気にしているが、実は今、地球は氷河期の真っただ中にある。寒さが穏やかな間氷期なので、地球の平均気温は25度となっている。ただ、間氷期が長過ぎる。いつ終わってもおかしくない。寒くなる氷期が到来すると、大きく平均気温が下がる。皆さんが生きている間に必ず白黒つくだろう」と話した。
 最後に、「研究の仕事は楽しい。59歳になるが、いまだにわくわくできる。人が発見できなかったことを自分で見つけ、その発見を人に伝え、それを聞いた人が驚くのを見る快感がある。世の中を変えるのは芸術家と科学者といわれている。世の中の考え方の概念を変えている。皆さんもクレイジーな人になりましょう」と締めくくった。
 2年生の藤原晃我君(春日中出身)は、「知らないことをたくさん知ることができた。今は理系の大学に進学することまでは決めているが、具体的な職業までは決まっていない。今日の講義を聞いて、科学者も選択肢の一つに加えたいくらい面白い内容だった」と話していた。

(丹波新聞)

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