柏原高校が7月14日、同校で東奥自治会と合同避難防災訓練を行った。震度6の大地震が発生したと想定。生徒や教職員のほか、同自治会の住民15人が訓練に参加した。自宅から避難してきた住民たちは、運動場に整然と並んで避難する生徒の列に加わった。
午前11時45分、校内放送で「ゴーッ」という地震の発生音が流れると、生徒(655人)や教職員(56人)は机の下に潜り込み、音が静まるまで身をかがめた。続いて避難指示のアナウンスがあり、生徒らは速足で静かに避難場所の運動場へと向かった。
同校は、生徒、教職員に対しては▽防災意識を高める▽自他の命を守るための安全な行動の仕方や避難経路を会得する▽地震に対処する心構えを養う―を目的に、同自治会に対しては同校が緊急避難場所に指定されていることを意識に留めてもらおうと、10年近く前から毎年、合同で訓練を行っている。
大垣喜代和校長は、7月3日に静岡県熱海市で起きた土石流を引き合いに出し、「学校も土砂災害警戒区域なので、大雨が降れば裏山から土石流が発生する可能性がある。いつ、どこで、どのような災害が起こるか分からない。『自分は大丈夫だろう』と思う気持ちが誰にでもあるが、いざというときには冷静に、正しい情報から判断し、命を守る行動を取れるようにしてほしい」と呼び掛けた。
地元住民の西垣伸彌さん(75)は、「近年の天候を見ていたら、柏原でもいつ災害が起こってもおかしくない。防災意識を持ち続けなくては。自治会にはお年寄りが増えているが、ここに避難すれば学生さんの支援も得られるので心強い」と話していた。