柏原高校インターアクト部の3年生9人が市内在住外国人の生活改善を目的に実施した 「丹波市在住の日系ブラジル人の生活実態調査」 が、 県内の大学教授や高校教諭らでつくる兵庫地理学協会が発行する学術誌 「兵庫地理」 (第59号) に掲載された。 地元に密着し、 在住外国人に焦点をしぼった着想の良さが評価された。 同誌は、 全国の大学に寄贈される。
調査は、 現3年生が1年生だった2011年から始まった。 来日の目的、 仕事内容、 平日や休日の生活、 困っていることなどを在住の日系ブラジル人6人から直接、 聞き取った。 その結果、 「日本に来たことで、 経済的に安定した生活ができるようになった」 ことがわかり、 考察では 「周りの人が積極的にかかわりをもち、 環境を整えていくことが大切だ」 と締めくくっている。
丹波青少年本部の事業を通じて同調査を指導している関西学院大学社会学部のアドバイスを受け、 補足の聞き取りも実施。 その過程で、 部員たちは分かりやすい言葉におきかえて質問したり、 ブラジルの文化などにも話を向けながら自然な会話を心がけるうちに信頼関係が深まり、 その家族や知人が協力を申し出てくれたケースもあったという。
また、 調査を通じて、 在住外国人がもっと地域の人たちと交流したいと考えていることを知り、 国際交流イベントにおいて、 外国人を招待するのではなく、 外国人が主人公となって母国の文化を伝えるような形式で行うことを提案するなど、 実践活動にも生かした。
山内里奈部長 (3年) は、 「こんなにもたくさんの外国人が丹波市に住んでいるということに驚いた。 調査としては、 外国人の方が丹波を好きだと感じていることを知れたのが一番の収穫。 それ以上に、 次第に心を開いて調査に協力してくれたことがうれしかった」 と話している。 このほかの部員は次のみなさん。
芦田遥陽、 大地敦子、 大槻菜恵、 廣瀬咲子、 本庄愛、 藤原栞、村上沙和、三好菜摘
(丹波新聞より)