2014年5月26日(月) | by 柏陵ウェブ編集部 1 コメント

 柏原高校サッカー部 (53人) が、 開催中の県高校総体の3回戦で強豪の市立尼崎を3―0で破る快進撃をみせている。 整理整頓する、 遅刻をしないなど、 グラウンド外での行動を重んじ、 出場メンバーを選手自身で決めるなど、 「自主自律」 をテーマにしたチームづくりが始まり、 丸1年。 金信志監督は、 「部活動は教育の一環。 勝ちにこだわらなくなったのに、 勝率は上がっている」 と手応えを感じている。 4回戦は24日、 ベスト16をかけて伊丹西と対戦する。
 市立尼崎は、 県新人戦4強の強豪。 前半に藤本翔平君 (3年、 山南)、 藤原央 (ひろ) 君 (同、 氷上) がそれぞれシュートチャンスをものにして2点リード。 さらに後半残り10分というところで、 足立哲也君 (同、 青垣) が右サイドにはたいたボールを受けた荒木工 (たくみ) 君 (2年、 篠山) が前線に抜け出しゴール前へパス、 待ち構えていた足立廉君 (3年、 青垣) がゴールを見ずにかかとで流し込む技ありゴールで3点目。 「現チームを象徴するゴール」(金監督) で試合を決めた。
 同部は、 昨年5月の新チーム移行後、 グラウンド外の行動や練習に対する姿勢を見極め、 試合の出場メンバーを部員自らで決めている。 当初は部員全員による投票で決めていたが、 今では松尾隼人主将 (同、 氷上) ら、 チームの支柱を担う選手たちを中心に決定。 試合中の選手交代も自分たちで決める。

柏原高校サッカー部

県高校総体で強豪の市立尼崎を破り、4回戦に駒を進めた柏原高校サッカー部=同校で

 市立尼崎戦のハーフタイム中も、 監督が指示することはほとんどなく、 3点目にからんだ3選手はすべて後半から出場し、 足立君は公式戦初ゴール。 選手たちの采配がズバリ的中した。
  「遅刻する選手にメンバーを決める資格があるのか」 との指摘を受けた部員が、 自らリーグ戦への出場を辞退するなど、 不安定な時期もあったが、 監督からの指示で動く 「トップダウン」 ではなく、 選手自らで考え、 動く 「ボトムアップ」 の考え方は徐々にチームに浸透。 市立尼崎戦終了後、 松尾主将がうかれた様子もなく、 チームに向けて語ったのが、 「(すぐに始まる) 中間テストで恥ずかしい点を取るのはやめよう」 だった。
 1回戦からの3試合、 仮に金監督がメンバーを選んでいたら 「違うチームになっている」 と笑う。 だが、 結果がついてきた。 「監督、 コーチより選手を見ているのは選手。 選手自身で選んだメンバーだから、 全選手が責任を感じ、 自分たちに課題があると思わざるをえない状況が生まれる。 その一方で、 どんな選手も試合に出るチャンスは平等にある」 と、 ねらいを話す。
 丹有リーグの前期 (3~4月) で、 金監督から出た指示は、 「全選手が10分以上、 試合に出ること」 の一つ。 そのお題をクリアしつつ、 1位で折り返した。
 重責を担う松尾主将は、 「チームの方針は浸透した。 試合以外の部分がしっかりできていない選手は試合には出られない。 やれることをやる。 その結果、 悪かった点があれば、 いかに改善するかをみんなで話しあっている。 今大会では1試合ごとによくなっている」 と手ごたえを感じつつも、 「ぼくたちは強いチームじゃない。 1試合1試合戦うだけ」 と話している。

丹波新聞より)

1件コメントがあります

  1. 吉見 弘文(高校24回・阪神支部) より:

    昨年の県総体でベスト16入りを果たした柏原高校サッカー部の勢いが今年も止まりません!

    5月2日から166校が参加して行われている平成27年度兵庫県高校総合体育大会サッカー競技。
    柏原高校サッカー部は5回戦を突破し、1979年以来36年ぶりに見事「8強」入りを果たしました!

    準々決勝の対戦相手は優勝候補の一角と目される神戸弘陵高校。
    選手はもちろん、マネージャー、コーチングスタッフ、OB、保護者が一体となった総力戦で初の4強入りを目指します。

    準々決勝は2015年5月30日(土)、姫路市立球技スポーツセンターにおいて午前10時キックオフです!

    同窓生の皆さん。
    文武両道を旨として日夜奮闘する後輩たちに熱い声援を送りましょう!

吉見 弘文(高校24回・阪神支部) へのコメントをどうぞ


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