芦田集学校(旧芦田小学校)で18日、「芦田ふれあいランタンフェスティバル」があり、ピンクや黄色、緑など、色とりどりの明かりが会場を包み込んだ。訪れた人たちは「きれい」「幻想的」と喜び、凍てつく夜に現れた温かな光の空間を写真に収めていた。
「高校生が創る丹波の未来への架け橋プロジェクト」の生徒が、ランチルームに約500個のランタンをつるし、ランチルーム周辺の足元を約240個のランタンで照らし、「SNSに映える」明かりの空間を演出した。
薄暮の午後5時に合図とともに点灯。日が沈むに連れ、ランタンの色合いが濃くなった。窓ガラスに映ったランタンが、屋外にも明かりがともされているかのような錯覚をもたらし、幻想的な雰囲気を醸し出した。
丹波市をもっと有名にしようと昨年、丹波市民の協力を得て、同時にモンブランを食べた人数でギネス世界記録樹立を成し遂げた高校生有志によるプロジェクト。地域に温かな明かりをともす、新企画を興した。
昨年のイベントで中核を担った足立風薫さん(柏原3年)、稲川詩音さん(氷上西3年)が引き続き統括を担当したほかは、メンバーの顔ぶれは一新。6月から準備を始め、11月以降、ランタン班の臼井一晟君(同)、梶川直人君(同)、広報班の谷垣葵衣さん(柏原1年)、ステージ班の山本心南さん(同2年)らを中心に、本格的に取り組んだ。今年の実行委員は、氷上西と柏原両校の20人ほどがコアメンバー。氷上高校は、点灯前に食品ビジネス科の生徒がクッキーを販売する形で参加した。
田邉月渚さん(氷上西1年)は、「コープ柏原で街頭募金をしたり、市民プラザでミーティングをしたり、学校を出て動くことがたくさんあった。面白そうな企画なら、来年も(メンバーに)入るかも」と話していた。中島美結さん(柏原2年)は、「私は最後の1カ月ほどの活動だったけれど、それでも結構大変だった。氷上西高の子のノリが良く、面白かった」と笑顔だった。
設営は3日がかり。青垣の「木栄」「イクジウッド」両社に提供してもらった、木材で組んだ柱と梁を起点にクモの巣のようにロープを張り、電線を渡し、ランタンをつるした。メンバーでない氷上西高の生徒や地域住民が作業を助け、電気関係の有資格者の大人が技術面でサポートした。
電線と電球は、生郷、柏原、新井、佐治の各自治協議会が貸与。高校生のスポンサー依頼に、多くの市内事業者が協力、予定額が集まった。今年も地域の応援で、高校生が企画を実現させた。
同イベントは、高校生と芦田地区自治振興会、「芦田集学校」を運営するリングロー、ライブナウ社が共催した。