校閲:佐々木 信綱 作詞:上原 延蔵 作曲: 犬童 球渓
一
麻の如くに乱れつる 世をば鎮めし織田公の
威烈残りて山水の 姿うるはし柏原
偉人の霊をなつかしみ 自然の精に交らひて
教の園に高潔の 精神養ふ楽しさよ
あゝ幸多きわが健児 あゝ幸多きわが健児
二
木枯すさぶ朝またぎ 学窓書にいそしめば
理知の輝き明かに 進取の気象燃ゆるかな
雲の峯立つ夕つかた 道場練武に務むれば
腕のししむら力充ち 剛毅の気魄踊るかな
あゝ頼もしきわが健児 あゝ頼もしきわが健児
三
文化の潮漲りて 知識の浪はさかゆれど
悲しきかなや敦厚の 士風はややに濁りゆく
われらは道義の国つ民 母校の庭に溢れたる
至誠の泉傾けて 広く四海を清めなむ
あゝ任重きわが健児 あゝ任重きわが健児
四
窓に聳船山は 理想の神にさも似たり
霞に流るゝ柏川は 希望の淵に通ふなり
いでや四百のますらをよ 七尺去って師の影を
踏まぬ教の道踏みて 母校のほまれに世に揚げむ
あゝ天晴れのわが健児 あゝ天晴れのわが健児