高校卒業と同時に父が創業した石材店を継ぎ、 今年で60年の節目を迎えた。 東京五輪が行われる7年後に会社はちょうど100周年に。 「それまでは元気でいたい」 と笑う。 現在、 全国石材技能士会長を務める。
石工の道に入った当時は、 石を彫るノミの手入れから始まり、 その仕上がりがその日の仕事を左右した。 職人の腕が評判を呼び、 仕事に結びつく時代。 「何よりも人より腕を磨くことが目標だった」 と振り返る。
県石工技能士会長を務めていた2005年、 技能士の全国グランプリに、 それまでなかった石材部門を設けてもらおうと働きかけ、 08年の神戸大会で実現した。 「若い職人の励みになり、 業界に活気が出た。 よい仕事をさせてもらったと思っています」 と、 技術の継承と後進の指導に愛情を注いでいる。
(丹波新聞より)