2011年6月22日(水) | by 柏陵ウェブ編集部 コメントする

 柏原高等女学校では明治37年(1904)、在学生と同窓生の会「松柏会」が創設され、「松柏会誌」を発行した。

焼失するも卒業生が寄付

 昭和20年(1945)、女学校の図書館が火災に遭い、貴重な書籍が灰と化したなか、保管されていた松柏会誌も燃えてしまったようだが、その後、同窓生が持っている松柏会誌を提供してもらうよう呼びかけた。その寄付のおかげで、すべてはそろわなかったものの、明治42年発行の第6号を最古に、約25冊が現在、柏陵会館に保管されている。

柏原高等女学校の松柏会誌

柏原高等女学校の在学生と卒業生の会「松柏会」が発行した「松柏会誌」。写真の松柏会誌は、現在、柏原高校で保管されているうちで最も古いもので、明治42年発行の第6号

 第6号では、氷上郡立高等女学校の卒業式に関する資料などを収録。そのなかの一つ、兵庫県知事の告示では、「世の中には、労苦にあえいでいる者など、あわれな女子が少なくない。そんななか、高等女学校の業を終えたことに、感謝の念を持つであろう」といった意味のことが記されている。
 卒業生総代の答辞も収録。「明日から浮世の大海原に漂い出ますが、お教えを心に、この身のあらんかぎり尽くします」などとある。

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