2019年5月01日(水) | by 柏陵ウェブ編集部 コメントする

 文科省が今年度から始める「地域との協働による高校教育改革推進事業」で、柏原高校が同事業の3分野の1つ「グローカル型」で県内唯一、指定校になった。グローカル型20校を含み、ほかの2分野「地域魅力化型」「プロフェッショナル型」を合わせ、全国で51校が指定された。県内では柏原のほか、生野高校が地域魅力化型で指定を受けた。
 同事業は、高校が地域の自治体、大学、産業界などと連携し、地域課題を解決する探究的な学びを行い、将来の地域を支える人材を育成する。原則3年間、委託費としてカリキュラム研究開発費などの支援が受けられる。
 柏原高校は、国際的に活躍できる人材を育てることをねらいにした、文科省の事業「スーパーグローバルハイスクール」の準会員校である「アソシエイト校」を2014年度から、県教委の事業「ひょうごスーパーハイスクール」に18年度から指定を受け、「丹波からTAMBA」を合言葉に世界的な視点から地域課題解決型の授業に取り組んでいる。
 同事業のグローカル型の取り組み内容は、グローバルな視点を持ってコミュニティーを支える地域のリーダーを育成するために、地域の特性に応じたグローバルな社会課題を研究する。
 柏原高校はこれまで、グローバルな取り組みとして海外の高校との交流や、短期留学、校内での外国人との交流などを行い、ローカルな取り組みとして丹波市や市議会、福知山公立大学との意見交換会、事業所や医療機関と連携したキャリア教育などを行ってきた。また、年に1回、学習の成果を発表する「地域課題から世界を考える日」を開催している。
 同事業の指定を受け、これまでの取り組みを充実化、体系化するとともに、海外高校とのテレビ会議や共同研究、国際機関への提言、4月から40台導入するタブレット端末による発信力の育成などを行う計画。また、これまでのキャリア教育に、丹波市に増えつつある起業家に講義をしてもらうプログラムを追加する。
 井上千早彦校長は「これまで丹波を支える人材づくりをテーマに取り組んできたこともあり、事業に手を挙げた。事業の指定は、さらに生徒がグローバルな視点を持てるきっかけとなる。『地域課題から世界を考える日』をさらに充実させ、知の探究コースの取り組みを全校に広げ、生徒の海外交流や留学をサポートしていきたい」と話している。

(丹波新聞)

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